明日の神話

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撮ろうか撮るまいか悩みましたが、携帯片手に写メ撮ってる人に混じって撮りましたよ、渋々・・・。

たまに、街中で何か珍しいものがあるじゃないですか? 今の人って、そういうの見つけたらワーっと集まってとりあえず写メって感じでしょ?

撮るのは好きですが、そういう群がる中で撮る感じが嫌で3日間撮るか撮らないか迷いましたが、今後色々と参考になる&じっくり眺めていたいという理由で無理矢理自分を納得させて撮ったというわけです。(写メではなくデジカメで。)


長い前置き失礼。

これは何かというと、渋谷駅の井の頭線とJR線の間を連結するマークシティ内に最近展示された岡本太郎氏の傑作「明日の神話」です。

実は、この作品を知らなくて、最初はすごい絵だな~なんて眺めていたのですが、帰ったその日にニュースで序幕式を行ったということをたまたま見て知ったというわけです。

この作品は岡本太郎氏の代表的な作品で、1967年に作成依頼を受けて本来ならメキシコにあるホテルに展示されるはずだったのですが、そのホテルが廃業して絵も他人に渡って2003年まで行方不明になっていたようです。

2003年にメキシコにある資材置場で発見され、修復期間を経て、渋谷のマークシティ内に恒久設置されるようになったという経緯です。

原爆が炸裂した瞬間を描いたこの作品は縦5.5メートル、横30メートルという巨大な絵画で、岡本太郎氏の最高最大の傑作と言われています。

しかしながら、このような人通りが多く、寒暖や湿気でもろにダメージを受けやすい場所に設置しても大丈夫なんでしょうか?

岡本太郎氏は昔、展示を行っていた際に作品にいたずらされることを防止するため、展示物の前にガラスでバリケードを張らされたことがあるのらしいですが、この処置が岡本氏は気に入らなく、 「壊されても俺が直す!」 と言って、それ以降はどのような場所での展示でも岡本氏の作品は一般の人と近い距離で晒されてきました。

この「明日の神話」も岡本氏のそのような心情というか、信念を尊重しての配慮だそうです。

今後は待ち合わせにこの場所が使われそうですね。

かなり近い距離で鑑賞できますが、もちろん屈強なガードマンがいるので、いたずらしたり触れることはできませんよ 笑。

じっくり観たいんですけど、人通りが多いっていうのと、写メ人口が多すぎて気持ちがざわざわして全く以って落ち着いて鑑賞できないので、早々に退散しました。


まあ、もうしばらくしたら落ち着くでしょうから、その時にゆっくり観に行こうと思います。
by lords_of_canyons | 2008-11-19 20:19 | ART