本田紘輝君

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本田紘輝君をご存知ですか?

8歳で脳腫瘍を患い、4年の闘病を経て12才で生涯を終えた少年です。

彼は闘病中、絵を描いていました。



昨日、テレビ番組で彼のことがドキュメンタリーとして取り上げられて存在を知りました。

ご家族の方が彼の闘病から亡くなるまでの最期の時までを映像に収めていたのです。

病気に恐怖を抱きながらも前向きに病と闘いながら、絵を描き続ける姿はあまりにも壮絶でした。



命を懸けて物事に取り組んでいる人はたくさんいると思います。

自分も今の仕事に誇りを持って臨んでいるつもりです。

しかし、彼の絵を描くことの姿勢というのは一般で言うそれとは遥かに次元が違うものでした。

命を懸けて生み出すということがどういうことか、全ては彼が遺した作品が物語っていました。

彼が亡くなるまでのドキュメンタリーを観ながらということも手伝い、絵を観た瞬間、溢れそうになる涙を止めるのに必死になるくらいの感情が込み上げてきました。

作品を観て、ここまで感情が高ぶったのは初めてです。

彼が亡くなる直前にずっと側にいた母親に伝えた言葉。


「ぼくのこの目をずっと忘れないでね。」


「お母さん、愛しているよ。」



この言葉の中に彼がこの世に命を授かり、命を終えるまでの全ての気持ち、感情が内包されていると感じました。


色々な世界があります。


命を簡単に捨ててしまう人達。


一日でも長く生きたいと願う人達。


自殺を考える人の抱える問題は端から大小を決めれるものではありません。

そして、余命が限られている人の一日でも長く生きていたいという気持ちも自分には想像ができません。


言葉にできないものを感じました。


自分と紘輝君を比べてしまいがちですが、それも違うと思います。

そして自分が命を懸けて物事に取り組んでるとは口が裂けても言えないとも思います。


自分でお店を始めてからはすべてをほぼ自分一人で取り組むことになり忙殺される中で、だからこそ一日、一日、一瞬、一瞬を大切にしていこうという気持ちが強くなりましたが、これを観て、もっと必死になって自分の持つフィルターで人に何かを与えられるように生きていきたいと、さらに気持ちが引き締められました。


一つ言えることは、人生は最高の時も最悪な時もあるけど、いのちある限り、何度でも歩き出せるということです。


紘輝君、大切なことをたくさん教えてくれて本当にありがとう。
by lords_of_canyons | 2009-10-08 22:55 | LIFE